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中国に住んでいると不思議なことに、そんなに日本食を食べたいとは思いません。
ただ、日本のテレビ番組をビリビリなどで見ていると、急に日本食が恋しくなります。
10年前は、中国で日本食を手に入れるのは難しい状況でした。
中国もインターネットショッピングが今ほど進んでいなかったからです。
以前は近くに韓国商品の輸入店があったので、必要なものはそこで買っていました。
例えば、パン粉とか砂糖、塩、オリーブオイルなどです。
韓国の商品なので、キムチや辛ラーメンも並んでいて、時々購入していました。
ただ、今はインターネットショッピング(タオバオが有名)が猛スピードで発達して、ある程度日本の食品も購入できるようになっています。
そんな便利な時代になったのですが、コロナで時間があったので、日本で作ったこともない麦味噌づくりに挑戦しました。
麹の購入方法
味噌に不可欠な麹ですが、なんとタオバオで売っていました。
しかも日本の麹菌を使っているとか。
お値段は800グラムで50元前後です。(1000円くらい)
しかも、米麹だけではなくて、麦麹まで売っていました。
中国で麦麹が売っているなんて・・・
でも、中国の東北地方では、東北大酱、黄豆酱という日本でいうお味噌があるので、麹が売っていても不思議ではないんですよね。
お味噌の作り方
お味噌の作り方は、インターネットで調べました。
今回は麦味噌になりますが、麦味噌の材料は以下の3つです。
・乾燥大豆
・麦麹
・塩
大豆と麦麹と塩の比率
材料はどのレシピでも同じでした。
ただ、量がレシピによってまちまちでした。
例えば、
・大豆500g、麦麹750g、塩300g(1:1.5、塩分濃度13.64)
・大豆1kg、麦味噌1.5kg、塩550g(1:1.5、塩分濃度12.64)
・大豆400g、麦麹800g、塩225g(1:2、塩分濃度11.57)
・大豆1kg、麦麹2kg、塩670g(1:2、塩分濃度13.48)
・大豆300g、麦麹300g、塩120~150g(1:1、塩分濃度10.81~13.16)
ということで、
・乾燥大豆と麦麹の割合は、1:1、1:1.5、1:2の間
・塩分は10~14%の間(基本の塩分濃度は5~15%)
であれば大丈夫そうでした。
塩の計算
塩の計算式:(ゆであがりの豆+麹)×設定したい塩分濃度=塩の量
ゆで上がりの豆:乾燥豆×2.3=ゆであがりの豆
塩分の計算が難しいので、私は簡単に「味噌分量計算できるサイト」を利用しました。
よければ参考にしてみてくださいね。
なので、今回は「大豆 1:麦麹 1.5」「塩12.5%」の割合で作ることにしました。
・乾燥大豆 300g
・麦麹 450g
・塩 163g
ちなみに、中国の麦麹(大麦)はちょっと黒っぽいです。
日本の麦麹は白だったような・・・。
(写真の大豆はすでに蒸し上がっています)
大豆の仕込み・蒸す
2日間、大豆を水に漬けてしっかり戻します。
真ん中に芯が残っていると、うまく蒸し上がらないそうです。
水をしっかり吸った大豆を圧力鍋で120分蒸しました。
普段納豆を作るときには、90分蒸すのですが、しっかり柔らかくなるまで蒸したかったので、時間を少し長めの120分間蒸すことにしました。
麦麹と塩を混ぜる
麦麹と塩を清潔な入れ物に入れて合わせます。
塩がしたに落ちてしまうのですが、気にせず・・・
蒸しあがった大豆をつぶす
蒸しあがった大豆を、ジップロックのようなしっかりした袋に入れてつぶします。
ポイントは、蒸しあがってから、すぐにつぶすことです。
豆が冷えてしまうと、つぶすのが大変になります。
豆が熱いうちであれば、比較的簡単につぶせます。
ただ、熱いのでやけどには気を付けてください。
大豆・麹・塩を混ぜ合わせる
つぶした大豆を、先ほど混ぜておいた麹と塩の中に入れて混ぜ合わせます。
塩がしたのほうに落ちているので、しっかりと均等に混ぜ合わせます。
清潔な容器に詰める
大豆と麹、塩がしっかり混ぜ合わされば、次は容器に詰めていきます。
今回は「ガラスの容器」と「プラスチックの容器」に詰めることにしました。
容器がなければ「ジップロック」に詰めることもできます。
容器は、中国の白酒(バイジオ)という50度のお酒で消毒します。
味噌はお団子の形に丸めて、投げ入れるように容器に入れていきます。
ポイントは、空気が中に残らないようにしっかり詰めていくことです。
詰め終われば、上の部分に霧吹きで白酒を振りかけて、塩をパラッと散らします。
空気にできるだけ触れないように、サランラップで覆います。
カビが生えないように、私は「ワサビ」を上にのせています。
保管方法と発酵期間
しっかりフタをしました。
日付を書いて、冷暗所に保管します。
麦味噌は、3カ月くらいから食べられるそうです。
米麹で作った味噌は約1年発酵させますが、麦味噌は発酵期間が短めなのでうれしいです。
3カ月であれば、来年2月の終わりごろですね。
楽しみです。
カビが生えた場合
しっかり消毒してサランラップで覆い「ワサビ」をのせていても、カビが生えることはあります。
カビが生えても、すぐに捨てないでください。
カビの部分以外は食べることができます。
発酵途中でカビが生えた場合は、カビの部分を取り除いて、お酒や塩を振りかけます。
またしっかりと密閉して引き続き発酵させます。
以前、米麹でお味噌を作ったときも、少しカビが生えました。
おそらく豆が戻しきれていなかったのと、蒸し時間も少なかったのが原因だと思います。
火が通り切っていない豆が発酵しにくかったのか、そこからカビが生えました。
ただ、カビが生えている部分だけ取り除いて、他の部分はおいしくいただきました。
カビが生えると味も落ちるそうなので、できればカビが生えないように発酵させたいですね。
発酵完了後の保存方法
味噌が発酵完了したら、ジップロックに小分けにして冷凍保存します。
1袋だけ冷蔵庫に入れて使っています。
冷凍保存すると、発酵が止まるのと、長期間の保存が可能になります。
3年前に米麹で作ったお味噌は、5キロほどできてしまったので、約2年間かけて食べています。
あと少し残っていますが、冷凍保存しているため、今でもおいしくいただけます。
味噌を作った感想
今回は、大好きな麦味噌を作りました。
お味噌の味は、材料の良し悪しに大きく影響されると思います。
私は中国にいるため、麦麹の種類を選んで購入することはできなかったのですが、大豆と塩は比較的良いものを選びました。
大豆は有機大豆で、また乾燥している状態でも豆の良い香りがしていました。
塩はアメリカ産のお塩で、比較的品質がいいのではないかなという感じです。
仕上がりは3カ月後です。発酵完了したお味噌の出来上がりが楽しみです。
今回は大豆と麹を「1:1.5」で作ったのですが、近々「1:1」と「1:2」でも作って、仕上がりの味の違いを試してみようと思っています。
もし中国にいらっしゃる方がおられたら、タオバオで麹を購入できるので、味噌づくりに挑戦してみてください。
また、日本におられる方でしたら、購入できる麹の種類は多いですし、品質も良い物がたくさんあると思います。
愛媛と九州は麦味噌です。なので、愛媛の麦麹は私も試してみたいです。
また、米麹はコメの味がみそだと思います。
なので、コシヒカリなど東北のおいしいお米で作った米麹を使えば、おいしいお味噌ができるのではないかと思っています。
お味噌づくりは意外と簡単なので、ぜひ一度試してみてください。
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